
この度、東京都品川区から茨城県ひたちなか市へ引っ越すことになりました。
引っ越しって、想像以上にエネルギーがいる。
今回は業者ナシ、友人ナシ、頼れるのは己の体力とハイエース1台のみ。1K6帖に詰め込んだ機材と家具を一人で全部運んでみたらどうなるのか――そんな無謀とも思えるチャレンジをしてみた記録です。
音楽機材あり。洗濯機あり。冷蔵庫あり。
「いけるやろ」のノリで始めたこの引っ越しがまさかこんなにドラマチックになるとは…。
セルフ引っ越しを考えている人への参考になれば嬉しいし「そんなムチャやめとけ」ってストップかける材料にもなれば本望。ということでぜひ最後まで読んでみてください。
引っ越し概要
- 移動手段:ハイエース(レンタカー)
- 移動距離:東京都品川区 → 茨城県ひたちなか市(約140km)
- 作業人数:完全に一人
- 荷物内容:一人暮らし1K6帖分の家具、家電、音楽機材など
- 移動時間:片道約2.5時間(下道+高速併用)
- 予算感 :レンタカー代+ガソリン代+高速代

なぜ引っ越し業者を使わなかったのか
理由は大きく3つあります。節約、自由度、そしてちょっとしたノリです。
1. とにかく節約したかった
見積もりを取ってみたら、品川から茨城までの引っ越しは6〜8万円以上が相場。
「いやいや、これ、荷物そんなにないし…」と財布が拒絶反応。
そのタイミングで目に入ったのがレンタカーのハイエース。半日借りて1万5千円ほどだったのを見て「あれ、これ一人でやればだいぶ浮くんじゃ?」と気づいてしまった。
2. ノリとチャレンジ精神
正直ちょっと「やってみたかった」(笑)
引っ越し一人で完結できたらなんかカッコよくない?っていうロマンもある。
失敗してもそれがネタになるし誰かの役に立てばそれでよし。
一人でもなんとかなるんじゃないかっていう実験でもあった。
3. 自分のペースでやりたかった
引っ越し業者って、時間きっちり・スピード命。
でも機材とか繊細なものも多いから急がず丁寧に運びたい。
「これは僕がやったほうが安心だな」と感じた。
それに自分で運んだほうが荷物の配置や優先順位も把握しやすい。
機材は“ただの荷物”じゃない
それぞれが音作りの一部で、感情を込めて集めたものばかり。だからこそ、業者の方に「それ、上に積んでも大丈夫ですよね?」なんて言われた日にゃ、心が折れる自信があった。
特に気を使ったのはこのあたり
- ギター、ベース
セミハードケースに入れて最後に積み込み。 - モニタースピーカー(ペア)
振動に弱い&箱がでかくて割と不安定。毛布で巻いてシートベルトで固定。 - オーディオインターフェース
意外と壊れやすい精密機器。小さいけど存在感MAXなので箱に緩衝材ギチギチ詰めた。 - MIDIキーボード
フルサイズの折り畳み式なので毛布に巻いてリュックにイン。ケースがないものはクッション材命。 - ケーブル類や電源タップ
普段は散らばってるけど、今回はジップバッグで種類ごとに分けて箱詰め。あとからの設置もラクになる神アイデア。 - メインのデスクトップPC & ノートPC
命そのもの。最後に助手席に連れていきました。
壊れ物ステッカーより自分の目と手の方が安心できる。
業者の方がどんなに丁寧でも「どれが大事でどれが消耗品か」なんて伝わらない。
やりすぎるぐらい保護しよう。
【ハイエースを選んだ理由】
他の候補(軽トラ、レンタカーのバンなど)と比較してどうだったか
引っ越しを一人でやると決めたものの、最初の壁は「どうやって運ぶか」。
荷物の量をざっくり見積もった段階で選択肢はこの3つ。
🛻 候補①:軽トラ
- メリット:レンタル料金が安い。運転しやすい。無駄な装備がなくて男前。
- デメリット:荷台がむき出しで、雨天NG。荷物の積み方も難易度高め。
- 結論:機材や家電を積むにはリスクが高すぎた。
当日、「雨降ったら全部アウト」が頭から離れず断念。
🚐 候補②:バン(プロボックスやNV200など)
- メリット:屋根付き、そこそこ荷物が積める。燃費も比較的良い。
- デメリット:荷室の高さがネック。特に縦に長い荷物(スピーカースタンドとか)が厳しい。
- 結論:コスパは良さそうだったけど、「全部乗るか?」という不安が拭えなかった。
🚚 候補③:ハイエース
- メリット:とにかくデカい・広い・頼れる。荷物を立てて詰める余裕すらある。運転席も快適。
- デメリット:車体が大きくて運転が少し怖い。料金は他より少し高め。
- 結論:多少高くても、「一発で全部積める安心感」が勝利。
しかも荷物を丁寧に固定しやすい構造だったのもポイント高かった。
結果的に「ハイエースにしておいて正解だった」と断言できる。
実際に積み込んでいく
とくに厄介そうな荷物たち









レンタルしたハイエースの荷室はこんな感じ


積み込み開始!
まずは洗濯機、冷蔵庫、デスク、と重量級から詰め込んでゆく。

その後も大きいものからテトリスのように詰めていって・・・

なんとか積めたー!!!
ハイエースのレンタルってどうやった?実際にかかった料金を公開!
カーレンタルは初めてだったので「ハイエースってどこで借りるの?」からのスタートでした。
調べてみると意外と選択肢は多くて、以下のルートが候補に浮上
- トヨタレンタカー、ニッポンレンタカーなどの【大手レンタカー会社】
- Anyca(エニカ)などの【個人間カーシェアアプリ】
- 引っ越し専門の【レンタルバン業者】(例:レントラ便)
最終的に選んだのは「トヨタレンタカー」
- 理由①:自宅から近い店舗があって取りに行きやすかった
- 理由②:在庫の安心感。ハイエース複数台置いてあった
- 理由③:公式サイトでサクッと予約できて、料金体系が明快だった
事前にネット予約し、当日は店舗に着いたら受付は5分ほどで完了。
免許証提示 → 簡単な説明 → 車両のチェックでスタート!
📋 借りるときのチェックポイント
- 運転が不安なら、バックモニター付きを指定するのが吉
- 荷室のサイズ(長さ・高さ・幅)を事前に調べておくと安心
- ガソリン満タン返しなので、返却前のスタンドも事前に目星つけとくと◎
💰 実際の料金(今回の場合)
- 車種:ハイエースバン(標準ルーフ・AT)
- 利用プラン:12時間利用(距離制限なし)
- ワンウェイオプション(目的地に乗り捨て)
基本料金:14,520円
免責保証料:1,100円
添付品料金:550円
ワンウェイ料金:15,400円
ガソリン代:2,303円
レンタカー支払総額:33,873円
※支払いはカードOK。免責補償を入れても引っ越し業者の半分以下のコストで済んだのは大きい


ここに高速代(5,000円ほど)が入ってくる感じでした。
まとめ
東京都品川区から茨城県ひたちなか市へハイエースを借りて一人で引っ越しは可能でした。
もちろん一般的な荷物量の話にはなりますが一般的な人はフロア型のスピーカースタンドもめちゃくちゃ気を使うデカいデスクトップPCも無いと思うのでほとんどの一人暮らしの一般成人男性は大丈夫だと思います。
この距離を40,000円弱で引っ越しできるのはかなり魅力的です、が!
このセルフ引っ越し・・・おすすめはしません!!!
また引っ越しがあったら僕は間違いなく引っ越し業者に頼むと思います。
というのも、
● 体力の消耗が想像以上だった
冷蔵庫を動かすだけで軽く絶望。階段の昇り降りや、狭い通路での切り返し。
「引っ越しってスポーツかよ」って何度思ったかわからない。
翌日は全身筋肉痛。階段を降りるたびに「あ、自分まだ生きてる」って実感した。
● とにかく時間が読めない
業者なら2〜3時間で終わる作業が、朝から夕方までフル稼働。
何か一つでも詰まるとすべてがズレる。レンタカーでの長距離運転や荷物が乗りきるのかどうかのスリルも含めて精神的な疲れがヤバかった。
車の返却時間も結構ギリでした。
● 精神的な孤独感がわりとエグい
物理的に一人ってだけでなく、判断や不安も全部一人で背負う。
ハイエースの後ろに目いっぱい詰め終わった瞬間に「あ、積み忘れてる」ってなったときの絶望感といったら…ね。
人と一緒にやってればツッコミどころも笑えるのに、独りだとただの事故。
せめて一人お手伝いがいると何倍も引っ越しが楽になると思う。
結論:ハイエースをレンタルして一人引っ越しは「やろうと思えばできる」でも…
達成感はある。でも正直言うと、楽しかったより「無事に終わってよかったああああ」感のほうが強かった。
もし次があるなら業者にお願いして浮いた体力で新居の模様替えでもしていたい。
確かに業者を使うよりは圧倒的に安く済む。
でも、それに伴う時間・体力・ストレス・予備知識まで含めると「これって本当にお得だったのか…?」という気持ちがじわじわ湧いてくる。
つまり「コスパ」じゃなくて「トレードオフ」で考えるべきですね。
セルフ引っ越しの魅力は、好きな時間に好きな手順でできる自由さ。
だけどその自由と引き換えに全部の責任が自分にのしかかるってことも忘れちゃいけない。
「何かあったらどうしよう」っていう小さな不安がずっと背中に乗ってくる感覚は経験してみないとわからなかった。
ということで、「ハイエースで一人引っ越し」はロマンとリスクが同居する体験でした。
いい経験ができてよかった。
ではまた。